さくら眼科
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幼児の眼 日常生活で注意したいこと

 幼児の眼は柔らかい、異常の訴えが乏しい、病気の進行が速い、視覚の発達過程にあるなどの特徴があります。


柔らかい

 幼児は眼球や眼球を取り囲んでいる骨(眼窩壁)が薄く柔らかいために、打撲によって眼球が破裂したり眼窩壁が骨折したりし易い傾向があります。
 30年ほど前になりますが、玄関においてあった父親のゴルフクラブをスイングしてみたら、遊びに来ていた友達の眼に当ってしまい片方の眼球が破裂し治療のために眼球を摘出せざるを得なかったという悲惨な例を経験しました。ゴルフクラブは凶器です。決して子供が単独で触れることができるところに放置しないでください。テニスのラケット、野球のバット、大人の傘、箒やモップの柄も注意が必要です。
 また、玩具のショットガンも非常に危険です。弾が眼球にあたると眼球が破裂、角膜が切れる、水晶体が脱臼する、眼内出血するなど、場合によっては視力に重大な障害を及ぼす結果になることがあります。玩具のパチンコのような硬い球をコムで飛ばすようなものも同様です。
 小児の眼窩壁は薄く柔らかいためにサッカー、軟式テニス、軟式野球のボールなどが眼部にあたると眼窩壁を骨折することがあります。眼窩壁骨折部位に外眼筋が陥入すると眼球がうまく動かなくなるために複視になり、手術治療が必要です。眉毛部の打撲では視束管骨折が起こりやすく、この場合は緊急手術をしないと失明します。眼部を打撲した際には必ず眼科受診して検査を受けましょう。


幼児は訴えが乏しい

 最近の症例ですが3歳のころに眉毛のすぐ下の瞼を打撲して受傷し外科で縫合し、その2年後にたまたま眼科受診した際に視力が0.01しか出ない児がいました。園での健康診断時の視力検査は実施されておらず、保護者を含め誰も児の視力や眼位の異常に気が付いていませんでした。おそらく、受傷時には眼窩壁骨折があり、眼球運動の上方異常があり、さらに瞼の腫れもあって受傷眼は視性刺激遮断弱視になってしまっていたと思われます。眼球運動の回復には手術が、弱視治療に健眼遮蔽を1年以上継続する必要がありました。たまたま眼科受診して視力検査をしなければ、生涯弱視になるところでした。このように幼児は目の異常に対する自覚症状が乏しいために、周りが異常に気が付いたときにはすでに手遅れであることは少なくありません。


幼児の目の異常

 顔を左右どちらかに傾ける・回す、顎をあげてみる、目つきがおかしい、目を細めてみる、極端に近づいてみる、屋外に出ると眩しがる・片目をつぶる、片目を隠すと異常に嫌がる、充血する、涙目が続く、目ヤニが多い、目の奥が白く光るなどに気が付いたら早めには眼科受診をすることをお勧めします。


健康診断時の視力検査は大切

 年に1回、健康診断時に視力検査が実施されることは大切なことです。生まれつき左右の眼の度数が違うために起こる不同視弱視は視力検査で発見されることが通常で、保護者は全く気が付いていないことが通常です。
 幼児は視機能の発達過程にありますので、視機能に影響を及ぼしている疾患は視覚感受性期間(6歳ころ)までに治療をしないと弱視になり生涯不利益を被ることになるのです。



 運動場のライン引きに消石灰を使用することは危険です。消石灰は強アルカリ性のため結膜嚢に飛入すると重大な角結膜障害を発症し視力障害に至ることがあります。スポーツ用品店では比較的安全な炭酸カルシウムがライン引き用として販売されていますが、農薬店では消石灰が安価に販売されていますので注意を要します。



 レーザービームを直接眼に当てたり覗き込んだりすると網膜の中心部にある一番大切な黄班部が火傷になり、生涯、視力を回復することができなくなります。決してレーザービームを直接見ないようにして下さい。日蝕でも同様のことが起こりますので専用の眼鏡が必要です。




 目に入ったごみは通常は反射的にでる多量の涙と瞬きで眼の外に排出されます。肉眼でごみを見つけることは難しいので、人工涙液を点眼して流すととれることもありますが、上眼瞼の裏に引っかかると容易には取れません。決して擦らないで眼科で取ってもらいましょう。



 日常では手に持っていた紙や、ふいに振り向いた際にそばにいた友達の持っていた鉛筆などで、眼に傷をつけることがあります。多くは軽度ですが、必ず眼科で見てもらいましょう。



さくら眼科 院長 松久充子

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