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涙は上眼瞼部の涙腺で作られ、眼表面を潤したあと10%は蒸発し残りは涙点から涙嚢・鼻腔へ排出されます。瞬きは1分間に20~30回で、涙を眼表面に送り込み、余った涙を排出しています。 涙は眼表面を外界から守る・乾燥を防ぐ・角膜に酸素を届ける・角膜表面を滑らかにして鮮明な像を網膜に結ばせる・細菌感染を防ぐ・ごみやほこりを洗い流すなどの重要な働きをしています。 涙の厚さは7μで、油・水・ムチンの三層からなり、どれが不足してもドライアイになります。異常の部位によって治療法も点眼薬も変わります。 ドライアイ症状は目が疲れる・眼痛・異物感・霞み・眩しさ・瞼が重たい・眠たい・充血・流涙・目やに・痒みなどと多種多様で、患者数は約800万人といわれています。パソコン・運転・エアコン・睡眠不足・ストレス・一部の薬剤・コンタクトレンズなどは症状を助長し、現代人はドライアイにならざるを得ない環境に取り囲まれているといえます。 一方、ドライアイだと思っていても、不適切な眼鏡やコンタクトレンズ・不適切な点眼薬・緑内障・白内障やリュウマチのような膠原病・甲状腺疾患・糖尿病等の全身疾患が原因のこともあり、眼科受診を機に重大疾患を発見することも稀ではありません。 ドライアイ症状が継続する場合は、一度、眼科受診をお勧めします。 さくら眼科 院長 松久充子 |